アカペラーのみなさんへ。
偉そうなことを語ると、まるで自分が偉くなったかのように勘違いしてしまう性分なので、普段はあまり多くを語らぬように心がけてはいるんですが
最近僕が感じたこと、考えたことを、今どうしても「アカペラー」のみなさんに聞いてもらいたいと思ったので
一度限りのつもりで、勝手ながら語ります。
アカペラーのみなさんへ…と書きましたが、主だっては所謂「学生アカペラー」のみなさんに宛てたものになってしまうかもしれません。そこはどうかご了承を。
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アカペラの凄さや面白さは、アカペラーが一番理解してくれるし、評価してくれます。
上手にハモるための苦労や、上手にアレンジするための苦労を知っている人たちだから、これは至極当たり前のことです。
だけど
アカペラっていうのは「アカペラーにしかわかってもらえない音楽」っていうわけじゃない
それを忘れないでいてほしい。
それを忘れてしまうと、アカペラーの世界は
アカペラの技術の見せ合いっこ
で終わってしまいます。
たくさんの同志たちと、アカペラの技術を競い合い、磨き合っていくことは、どう考えても、すごく素晴らしいことで
そういう意味で今のアカペラーの世界というのはとてもいい環境だと思います。
そんな素晴らしい環境の中で得たもの
それを存分に使って奏でる「アカペラ」という音楽を
ぜひ「"音楽"が大好きなたくさんの人たち」と分かちあい、一緒に楽しんでほしいなと、僕は思っています。
初めて自分がアカペラに触れた時に感動したこと
もし忘れていたら思い出してください。
きっと、ハモりの上手さだとか、絶妙なアレンジだとか、そういうことに対して感動したわけじゃなかったと思います。
「声だけなのにこんなことできるんだ!」
「声だけの音楽ってこんなに心にくるんだ!」
そう思いませんでしたか?
ひとときのブームが起こり、アカペラの愛好者は間違いなく増えました。
とはいえ、未だアカペラはマイナーな演奏形態です。音楽が好きでいるにも関わらず、日常的に音楽に触れているにも関わらず、その感動を知らない人たちは、まだまだたくさんいます。
アカペラで奏でる音楽。その純粋な感動を、アカペラーのみなさんと一緒に、伝え、広げていきたい。
大きなアカペラのイベントや大会を目指して活動していくことは、大切なことだと思います。
だけどそれと同じように、例えば地域のイベントだとかお祭りだとか、メンバーみんなで偶然立ち寄ったお店で歌う機会だとか、そういった「アカペラを知らない人たち」にアカペラを披露するチャンスやステージも大切にしてくれたら嬉しいなと、僕はそう思っています。
アカペラは素敵な音楽です。
アカペラーのみなさんは、誇りを持つべきです。持っていいです、絶対に。
それでもどこかに、「どうせアカペラだから」という考えを、心の片隅のどこかに持たせてしまっているとしたら、それは僕に責任があると思っています。僕はプロとして活動しているのだから。
だから僕は、アカペラーのみなさんが、もっと大きく、自由な夢を描けるように頑張っていきます。
長くなりました。最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。ちゃんとまとまっているかわかりませんが、少しでも僕の想いが伝わっていれば幸いです。
オイオイそれは違うだろって思うところがあれば、ぜひ遠慮なくご意見ください。
iwaji184@gmail.com
アカペラーのみなさんと共に、素晴らしい音楽を奏で続けていける世界を夢見て。
ウタウタイ集団SugarS
IWAjI
そして、僕もプロのかたわれとして伝えなきゃいけない。
アカペラは最高なんだってこと